2008年1月アーカイブ

Q5大学に通っている学生です。クレジットカードの使い過ぎから始まって、消費者金融などからの借金が200万円ほどにふくらみ、困っています。収入はアルバイトでつきに8万円ほどの稼ぎがあるだけです。親に相談したのですが、親にも肩代わりするだけの金銭的な余裕はありません。


大学は来年卒業で、就職も内定しているのですが、自己破産したら内定を取り消されるのではないかと心配です。破産したら就職もできなくなるのでしょうか。

 
また、就職したら結婚すると約束した彼女がいます。破産したことが彼女の親に知られたらと思うと夜も眠れません。もともとこの借金も彼女と遊ぶための金に使ったものがほとんどです。彼女に少しでも負担してもらうことはできないのでしょうか。また、破産したら結婚を断られてもしようがないのでしょうか。

 

■A5 

結論からいうと、企業がその気になれば過去の官報をチェックすれば内定者が破産宣告を受けたかどうか知ることは可能です。しかし、就職の際に破産者であるかどうかを企業が調査することはあまりないと思います。ただし、証券会社の外務員や宅地建物取引主任者として採用が内定したのであれば、免責を受けて復権してしまえば何の問題もありません。


また、結婚についてですが、あなたが自分で言わない限り、破産したことについてバレることはありません。破産しても戸籍に記載されることはないのです。


なお、借金が特定の彼女と遊ぶためだけに使われたものであっても、彼女が保証人または連帯保証人になっていない限り、彼女には法的な支払い義務はありません。

 

Q645歳の自営業者です。自営業という性質上、収入のある月とない月との落差が激しく、また、最近では取引先の支払いも滞りがちで、生活費のために消費者のために消費者金融に借金したのが始まりです。

借金の督促に耐えかねて自己破産を考えているのですが、破産した場合にどのようになるのかはっきりしたイメージが湧きません。一度破産したら一生破産者として生きていかなければならず、まともな生活には二度と戻れないのでしょうか。


なお、先日消費者金融からの督促で、このままでは差押さえをすることになると言われました。差押さえをされると仕事で使っている道具や家財道具なども取り上げられてしまうのでしょうか。

 

■A6 

まず、大きな誤解から正していきましょう。破産制度とは、破産に至った人をまともな社会から隔離して生活できないようにするための制度ではありません。その逆に、一度経済的に失敗して破綻した人を立ち直らせるための制度なのです。ですから、破綻しても免責を受けることで破産宣告までに作った支払い義務を免除し、復権させ、更生させることに目的があるのです。

復権すれば破産者ですらなくなります。破産宣告後に得た財産は自由財産と呼び、借金の返済にあてることなく自由に使うことができます。もし、何らかの免責不許可事由があって免責が受けられない場合せも、破産宣告から10年が経過すれば自動的に復権し、破産者ではなくなります。


なお、差押さえについてですが、すべての財産を差押えることはできません。債権者の生活に欠くことのできない衣服や寝具、家具、台所用品、仕事のために必要な財産などは差押えが禁止されています(民事執行法131条)。

Q73か月ほど前に借りた借金の取立てが厳しくなって困っています。電話での督促も朝早くから夜遅くまで続き、玄関のドアに「ドロボー」「借金返せ」などと落書きされました。

今のところ暴力を振るわれるようなことはないのですか、取立てに来た人が浴びせる暴言に気が狂いそうな毎日です。もちろん借金した以上払わないこちらが悪いのですが、ここまでされなければならないのかと思います。


払いたいのは山々なのですが、主人がリストラされて無職に状態で払いたくても払えないのです。借金の額は元金が20万円で、取立人によれば利息が元金を上回っていると言います。これまでに元金分は支払ったはずなのですが、その分は取立ての費用などに回っていると言われました。

 

■A7 

これは明らかに違法な取立てです。まず正当な理由なく午後9時から午前8時までの間に電話、電報、訪問による取立てを行うことは禁止されています。また、取立てに際して大声を上げたり乱暴な言葉を使うことも、張り紙や落書きによって借り主の借金に関する事実などをあからさまにすることも同様です。


このような行為があった場合には、相手が登録している貸金業者であれば、監督行政庁に対して行政処分を求めることができ、また、犯罪として刑事告訴することもできます。違法な取立てに対する刑事罰は2年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金です。


さらに、3か月間で元金を超える利息が付いたなどというのは明らかに出資法に違反する利率ということができます。出資法の制限利息を超える利息の契約は5年以下の懲役もしくは1000万円(法人は3000万円)以下の罰金です。取立て費用についても遅延損害金として受け取ることができる額を明らかに超えています。


なお、相手が無登録業者であれば、無登録での公告・勧誘行為は5年以下の懲役もしくは1000万円(法人は1億円)以下の罰金です。

Q83年ほど前から消費者金融の借金が増えて、現在のところ200万円ほどにふくらんでいます。半年ほど前に返済が2か月ほど滞ったことはありましたが、その後は毎月の支払いをきちんとすませていました。ところが、勤め先の業績が思わしくなく最近給料の減額を言い渡され、また支払いが滞り始めたのです。そうしたら先日貸金業者の担当者から電話があり、事情を話してもわかってもらえず、挙句の果てに給料を差押えると言われてしまいました。


給料をさしおさえられたらただでさえ苦しいのに生活ができなくなっていまいます。どうしたらいいのでしょうか。

 

■A8

あまり質の良くない貸金業者からの借金のようですね。まず、給料の差押えに関してですが、給料に限らず差し押さえをするためには手続きが必要です。その手続きは裁判を起こして勝訴判決を得るか、支払督促で仮執行宣言を得るか、調停調書があるか、和解調書があるか、また、か「契約を履行できないときは強制執行を受けることを認める」という文言(認諾文言)が入った契約書を公正証書にしているかです。このいずれもない場合には差押えできません。

また、仮にこれらの手続きをとっていた場合でも、給料の全額を差押えることはできません。手数料の4分の3の額と21万円とを比較してどちらか少ないほうの額が差押え禁止額です。それでも生活が苦しい時には裁判所に差押え禁止額の増額を申し立てることができます。


さらに、最初から破綻状態で支払えないことを知りながら借金をした場合などを除き、後で支払えなくなったからといって、借金したことが詐欺罪になることはありません。このような貸金業者の脅し自体が違法な取立行為になることも考えられます。

Q9私は小さな建設請負会社を経営していますが、従業員が借金苦で夜逃げしたらしく、サラ金やクレジット会社の取立屋が会社に来て困っています。

取立屋が言うにはいくらかでも夜逃げまでの間の未払分の給料があるはずだし退職金もあるはすだ、それを借金の返済として自分に寄こせというのです。たしかに前回の給料の締日から2週間ほど働いた後で夜逃げしており、その分の給料は未払いになっています。また、わずかですがわが社でも退職金の制度があり、本人の行方がわからないために未払いとなっています。

最近では取立屋が毎日会社に来て、業務にも差支えが出て、他の従業員も迷惑しているので払ってしまおうかと思いますが、それでよいのでしょうか。

 

■A9 

絶対に払ってはいけません。労働基準法には賃金の直接払いの原則が定めてあり、本人以外に給料や退職金の支払いををすることは認められません。もし、金融業者や取立屋にに未払給料や退職金を支払ったとしても、それは従業員のへの支払いとはならず、従業員か請求があったときは、改めて支払いが必要になります。取立屋が借り主本人の承諾を得ているときでも支払いをしてはいけません。本人の承諾がある場合でも直接払いの原則に反する支払いは無効となり、支払いとして認められないのです。

ただし、金融業者が裁判所で差押え・転付命令という命令を得ている場合には例外的に差押えの範囲で未払給料や退職金を支払うことになります。


また、取立屋の行為が借り主の勤務先や同僚に迷惑となる場合には貸金業規制法や経済産業省の通達に違反します。さらに業務に対する妨害にとなるのであれば業務妨害罪という犯罪が、会社側が迷惑だから帰ってくれといっても帰らなければ不退去罪という犯罪が成立するのです。警察への告訴も検討するべきでしょう。

Q10今年大学に入学したばかりの18歳の息子が無登録の高利貸しから借金したらしく、取立ての厳しさに困っています。

本人は利息の高さなどあまり深く考えず5万円を借り、この程度の金額ならアルバイトですぐに返せると思ったそうです。そうしたら毎週のように返済の電話が来て、そのたびに3000円、5000円と支払って、今では支払った額は元金を超えています。それでもしつこく電話での催促があり、実際のところ現在いくら借金が残っているのか本人もわからなくなっているようです。


最近借金に関する法律が改正されたということを聞きましたが、何とかならないのでしょうか。

 

■A10

これはいわゆるヤミ金(無登録業者)からの借金のようです。ヤミ金は利息の約束などもデタラメで、少しでもかかわりを持った人間に対しては、残金の有無や利率などは無関係にしぼり取れるだけしぼり取るというやり方で借り主を追い込んでいきます。

無登録業者の勧誘・公告行為や出資法違反の利息の約束については平成15年9月1日から罰則が強化されていますが、それ以前の貸付けについては適用はありません。しかし、9月1日以前の行為でも罰則がゆるいだけで、犯罪行為であることに変わりはありませんから刑事告発することができます。


また、未成年者が行った借金の契約などは、法廷代理人(親など)の同意なしに締結したのであれば取り消すことができます。取り消すことによって契約が最初からなかったことにできるのです。しかし、相手が暴力団がらみの悪質業者であれば、契約が最初からなかったことにできるのです。しかし、相手が暴力団がらみの悪質業者であれば、契約の取消しで話が終わることはないでしょう。やはり、出資法違反の高金利として警察に告訴・告発するべきです。

Q11夫が私の知らない間に消費者金融から借金をして、ギャンブルに使っていたようです。最近になって夫が不在のときに、私に対して借金を払えという督促の電話が来るようになりました。特に暴力的というわけではないのですが、1日おきくらいに電話がかかってきて、ノイローゼになりそうです。

電話の内容はネチネチと説得するような口調で、「旦那さんの借金だから奥さんにも支払う義務があるのは当然ですよ。民法という法律にも定められています。それに借りたお金を返さないのは犯罪行為です。旦那さんを犯罪者にするつもりですか。どうしても支払わないというなら警察に告訴することになります。」などと行ってくるのです。


夫の借金は妻にも支払義務があるのでしょうか。

 

■A11 

結論からいうと、督促電話の内容はすべてデタラメです。確かに民法761条には、「夫婦の一方が日常家事に関して第三者と法律行為をしたときは、これによって生じた債務(借金など)について連帯してその責めに任ずる(つまり責任を負う)。」と定めがあります。

しかし、これはあくまで借金をしてそのお金を生活費や家族の入院費用などにあてた場合のことです。これを日常家事債務と呼びます。あなたのご主人は借金をしてギャンブルに使っていたのですから、この借金は日常家事債務にはあたりません。


また、借金を返さなかったからといって犯罪にはなりません。単に民事上の問題が生じるだけです。最近は手の込んだ方法で督促する悪質な業者も出て来ています。ご主人の借金支払いがむずかしい状態であれば一度弁護士に整理方法を相談してみてはいかがでしょうか。

 

Q12成人した子どもがタチの悪い借金をして行方がわからないらしく、最近では親の私のところに取立てが来るようになりました。子どもの借金ですから何とかしてやりたいのは山々ですが、私も年金生活の状態でとてもそこまではできません。取立は親の私のところだけでなく、兄弟のところまで来ているらしく、みんな困っています。


特に保証人になっているわけではないのですが、やはり何とかして支払わなければならないのでしょうか。

 

■A12 

保証人または連帯保証人になっていなければ、支払う義務は一切ありません。

悪質な貸金業者はあらかじめ借り主に親兄弟や親族の住所まで聞きだしておき、返済が滞ったらこれらの人々に対して取立てをかけることが昔からありました。しかし、取立てが来ても支払う義務はまったくないのです。貸金業者は法的な義務はなくても道義的な義務があるなどと言って来るのですが、道義的な義務もありませんし、たとえあったとしても、道義的な義務を法律で強制することはないのです。そちろんこのような取立行為は貸金業規制法にも違反します。


もし息子さんのためにいくらかでもお金を出すことができるのなら、貸金業者に直接支払いえおするよりも、弁護士に相談して借金整理の方法を考えてもらうことに使うべきです。特に借り主の親兄弟にまで取立てをかけるような業者ですから、利息などの点で違法な契約をしていることは間違いないでしょう。

 

Q13先日いきなり貸金業者と名乗る男から勤め先に電話がかかり、貸した金を返せといってきました。私はこの業者の名前も知らないし、借金した覚えもありません。当然、借りた覚えはないと言って電話を切ったのですが、何度もかかってきます。仕事場の電話ですから出ないわけにもいかず困ってしまいまいた。

そして仕事が終わり自宅に帰ったら、今度は別の会社名を名乗る男から債権譲渡を受けたから金を返せという電話です。今度はさらに態度が悪く、振り込まなければ家まで取立てに行くと言います。そしてその際は取立費用もかかるから総額で21万5235円になるというのです。最初にかかった電話では確か5万円の元金に利息がいくらと言っていたのですが、電話がかかるたびに総額が増えていきます。


払って終わらせたほうがよいのでしょうか。

 

■A13 

まず警察に届け出てください。絶対に支払ってはいけません。これはいわゆる空貸し(からがし)という犯罪です。

貸金業者を装ってはいますが、実体は恐喝です。もともとは多重債務者に対して貸金があるように装って、勘違いさせて金を巻き上げるために行われていた犯罪行為です。それが現在では借金がない人に対してもこのような電話がかかってくるようになっています。さまざまなところから名簿が横流しされ、名簿を手に入れた連中が、だれかれかまわず電話をかけまくっているのです。


このような連中に一度でも支払ったら、気の弱いカモとして目をつけられ、次から次に同じような電話がかかってきます。まず職場で事情を説明して、理解してもらい、電話がかかったら不在といってもらうこと、そして警察に届出することです。相手から電話しろと言われてもこちらからは絶対に連絡しないように気をつけてください。そしてまた電話がかかってきたら警察に連絡したこと、一切払う必要がないと言われたことを告げて電話を切ってください。

しばらく電話での嫌がらせが続くこともありますが、暴力行為などそれ以上のことをしてきた例はありません。当分の間は自宅の電話は留守番電話にして、直接出ないようにしておきましょう。


 

Q14先日職場に電話がかかってきて、貸したお金を返せと言われました。借金したことはなかったのでそう言ったら、銀行の口座に振り込んだと言うのです。わけがわからず昼休みに銀行へ言って通帳に記帳してみると、たしかに2週間ほど前に1万円振り込まれています。どこから振り込まれたのかわかりません。まったく覚えのない金額の振込みです。

そしたらまた電話がかかってきて、振込みが確認できたのなら、今すぐに金を返せというのです。金額は元金の1万円に利息がついて5万1123円になると言います。

借金した覚えはまったくないので何かの間違いではないかと言ったのですが、相手は金を返せ、返さないなら若い者が取り立てに行くことになると言い張るだけです。
どうすればよいのでしょうか。

 

■A14 

これは最近増えている押し貸しと呼ばれる犯罪です。これも前項の相談と同様に、最初は多重債務者に対して行われていた犯罪行為ですが、最近は借金とはまったく無関係な人も被害にあっています。これは振り込まれたお金がある分、空貸しよりも煩わしく悪質な犯罪です。どこかで銀行口座の記載された名簿が横流しされたのでしょう。もちろん借金の契約など成立していません。

この場合もまず警察に届け出てください。警察ではまず振り込まれた金額そのままを1円の過不足もなく、相手の講座に振り込んで返せと指導しています。口座のある銀行に事情を話して、そのまま相手の振込み口座は戻してもらってもよいでしょう。

法律上は相手が勝手に振り込んできた金銭をこちらが手間をかけて返す義務はありませんが、放っておくと後々面倒になることが考えられるので、とにかく振り込まれた分を返却して終わらせてしまおうということなのです。

返却する際には1円でも多くならないように気を付けてください。利息を支払った、つまり借金があると認めたと言いがかりを付けてくる可能性があるからです。 電話の対応などはQ13の場合と全く同じです。

 

Q15ある貸金業者から、連帯保証人として借金を支払えと言われて困っています。貸金業者が持参した借金の契約所には借り主として私の名前が書かれ、三文判が押されていました。私は署名した覚えはありませんので妻に問いただしたら自分が書いたと言っています。


妻自身に支払いの能力はなく、貸金業者はしつこく借金の支払いを
要求してきます。このような連帯保証の契約が有効とは思えませんが、妻がした借金だけにどうしたらよいのか悩んでいます。

貸金業者は払わないのならば裁判に訴えて、私の給与を差押えると言ってきています。偽造された連帯保証契約書でそんなことができるのしょうか。

 

■A15 

この相談内容は少々複雑なものを含んでいます。混乱のないように順を追って説明しましょう。

まず、この借金の契約書は連帯保証契約書を兼ねているものですから、連帯保証契約書については連帯保証人の意思に基づかずに作成されたものですから原則として無効です。

Q15ただし、民法は、家庭の日常の家事に関する行為については夫婦間に代理関係が成立することを定めています。日常家事とは食事や生活必需品の購入、家族の病気治療など家庭の日常生活に必要な行為をいいます。 

そこで、この借金が日常家事の費用として使われたものであれば、妻は夫の代わりに(つまり夫を代理して)署名押印することができるのす。そうなると、この連帯保証契約書は正当な権限に基づいて書名押印がなされた文書として有効なものとなります。


つまり、借金をした目的によって、夫であるあなたが連帯保証人と
しての責任を追うかどうかが異なってくるのです。

Q16友人に頼まれて借金の保証人になりました。いい加減に連帯保証契約書に署名押印したわけではありません。契約の際にちゃんと、私になることを頼んだ友人からはもちろんのこと、貸し主からも「連帯保証人としての責任は追及しない。署名押印は形式的なもの。」と言われたこそ署名押印したのです。 

ところが最近になって、借金の期限が来たということで貸し主から私に支払うように請求が来たのです。貸し主に文句を言ったのですが、責任は追及しないないなどと言った覚えはないし、言うはずもないと反論されました。


このようなデタラメな請求が認められるのでしょうか。

 

■A16

 結論から言うと、責任を逃れることはむずかしいでしょう。要するにあなたはだまされ、連帯保証人にされたわけです。このような場合に勘違い(錯誤)による契約として無効を主張したり、詐欺による契約として取消しを主張することも法律上できないわけではありません。

しかし、法律上可能であるということと、裏付ける事実を証明できるかどうかとは別問題です。現実の問題として勘違いがあったことやだまされたことを証明するのはむずかしいと思います。


実際に連帯保証人を要求する場合に、形式てきなものであって責任
を追及しないなどということはあり得ません。本当にそうなら連帯保証人などわざわざ要求するはずがないのです。貸し主との間で連帯保証契約を締結した以上、責任を負わなければならないと考えて署名押印すべきなのです。


なお、むずかしいとは思いますが、契約に至った過程や締結の際の
状況によっては、錯誤や詐欺があったことを証明できる可能性がないわけではありません。一応弁護士に相談してみてはいかがでしょうか

Q17半年ほど前に父が亡くなりました。相続人は私一人でしたが、めぼしい遺産があるわけでもなく、相続のことなど特にむずかしく考えすにそのままにしておきました。

ところが、先日消費者金融の会社から父に350万円貸していたので、相続人として返済してほしいという連絡がありました。
相続放棄すれば相続人ではなくなると以前に聞いていたので、相続
を放棄しようと考えたのですが、友人に聞いたら自分に相続が開始したことを知ったときから3か月以内でなければ相続放棄はできないと言うのです。父同様、私にも財産らしきものはありません。350万円という大金をいきなり払えと言われてもとても無理な話です。

何とかならないのでしょうか。

 

■A17 

相続人に相続されるのは、もらって得する財産ばかりとは限りません。亡くなった方(被相続人)の借金や保証人のように、引き継いで損をするようなものも相続財産として相続されるのです。

借金のほうが多い場合なら、自分に相続が開始したことを知ったときから3か月以内であれば、相続放棄をすることができます。相続を放棄すると、最初から相続人ではなかったことになり、プラスの財産もマイナスの財産も引き継ぐことはありません。


問題はこの「3か月」という期間です。民法の条文は「自分に相続が
開始したことを知ったときから」とされていますが、この条文を普通に読むと、相談にあるように悪質な金貸しがこの期間が経過してから放棄できなくなってから請求するということが起こってしまうのです

そこで、最高裁は、条例の解釈として相続財産の中身、つまり借金を含む相続財産の全部または一部の存在を認識したときから3か月の期間と考えているのです。したがってあなたの場合には、借金の存在を知ったときから3か月以内であれば相続放棄することができます。

すぐに家庭裁判所入って手続きをとってください。

Q18私は消費者金融8社から相当額の借金があり、現在返済はまったく止まったままの状態が続いています。もちろん催促の電話は毎日かかりっぱなしです。


以前は仕事があったので、督促が着たらそれなりに利息分だけ返済したりして何とかごまかしてきましたが、現在は失業してしまいそれすらできなくなってしまいました。 もうどうしようもないので自己破産して借金を帳消しにしてしまおうと思います。ただ、先日知人から遊びに使った借金については帳消しにならないという話を聞いて考え込んでしまいました。

私の借金はほとんどがいわゆる飲む・打つ・買うの借金であり、これが帳消しにならないのであれば破産する意味がないのです。  実際のところどうなのでしょうか。

 

■A18 

自己破産を申し立てて破産宣告を受けても借金が帳消しになるわけではありません。その後に免責の申立てをして免責を受けて初めて借金が免除されるのです。免責を受けるためには免責不許可事由がないことが必要です。免責不許可事由1つに「浪費、ギャンブルなどで財産を減少させ、過大な借金を負った場合」が含まれています。

ただし、免責不許可事由があっても、必ず免責が不許可になるとは限りません。裁判官の判断で免責を許可することもできるのです。また、最近では免責不許可事由がある場合に。借金の全部を1度に免責するのではなく、とりあえず一部を免責したうえで残った部分を免責させるなどの対応をしてる裁判所もあります。あなたの場合も諦めることはありません。

ただし、1度免責を受けたら、その後にまた借金をして首が回らなくなっても10年間は免責を受けことはできませんから、今後は考えて生活する必要があります。


 

Q19大手の消費者金融会社2社から借金をして、最初のうちはきちんと毎月の返済を欠かさなかったのですが、最近になって給料の遅配が続き、返済ができなくなってしまいました。

返済のため1度だけのつもりで、電話ボックスのチラシを見て他の貸金業者から5万円の融資を受けたのですがこれが悪質業者でした。

1週間もすると毎日のように利息分を払えと電話してきて、挙句には自宅まで取立てに来るようになり、チンピラのような若い男が大声でわめき立てます。もうすでに10万円以上返済しているにもかかわらず、勤め先にも電話してきて上司に借金のことを話し、面会を求めました。

あまりのひどさに腹が立ってしようがありません。損害賠償を請求することはできないのでしょうか。

 

■A19民法709条では「故意または過失によって他人の権利を侵害した物は、その損害を賠償しなければならない。」としています。このような他人の権利を侵害する行為を不法行為と呼びます。あなたの受けた被害は不法行為によるものということができます。

そして財産的な損害に限らず、精神的な損害についての賠償(いわゆる慰謝料)も請求することができます。

判例でも、貸金業者が玄関ドアに催告書を貼り付けたケースや、借り主の勤め先の上司に借金の事実を電話で告げたり面会を求めたケースなど、貸金業者への損害賠償請求を認めたものが数多くあります。なお、このような事例であれば、損害賠償に限らず刑事罰を与えることも可能ですから、弁護士の相談してみてはいかがでしょう。

20消費者金融会社から借金をしていますが、先月の支払いが滞り、電話だ担当者と交渉していたら、白紙委任状と印鑑証明書を渡すように言われました。それで今回の返済はしばらく待ってくれるというのです。

そのときは応じたのですが、よく考えてみると、なんとなくこわいような気がします。貸金業者が白紙委任状と印鑑証明書を要求するのはどういう理由からなのでしょうか。担当者に電話して確認してみたのですが、あまりはっきりした説明はしてくれません。

貸金業者の担当者の言う通りにしておいても問題はないのでしょうか。

 

■A20

委任状とは、他人に対して自分に代わって一定の行為をすることを頼むという内容の文書です。普通は、誰が、誰に対して、何を依頼する、または、何をすることについて自分を代理する権限を与える、というように、委任を受ける者(受任者)を特定しておきます。

この特定がなければ、委任状を持っている者が勝手に必要事項を書き込んで、本人の知らない間に勝手なことができてしまうからです。この特定がされていない委任状が白紙委任状です。

つまり貸金業者があなたの白紙委任状と印鑑証明書を持てば、あなたの不動産を借金の担保としたり、借金の契約書を公正証書にして強制執行をやりやすくすることが簡単にできることになるのです。

もうおわかりかと思いますが、白紙委任状と印鑑証明書を渡すということは非常に危険なことなのです。そのために貸金業者規制法や割賦販売法に関する経済産業省の通達で業者が白紙委任状を取ることを制限しており、違反すれば行政処分の対象となります。絶対に断るべきです。

Q21私は病気で働けないため、生活保護を受けています。ところが先日家族の急な入院でお金が必要になり、貸金業者からお金を借りることになりました。

銀行はもちろん大手の消費者金融では私のような者には貸してくれないため、いわゆる街金と呼ばれる貸し金業者を頼ったのです。そうしたら、契約書を交わす際に生活保護受給者カードを渡すように言われて渡してしまいました。

貸金業者が言うには、毎月の生活保護の支給日に私に代わってお金を受け取り、その中から借金も毎月の支給分を差し引いて私に渡してくれると言うのです。このような話を信用してもよいのでしょうか。不安です。

 

■A21

お金を貸し付ける際に生活保護受給者カードを担保に取ったり、国民年金や労災保険年金などの年金を担保にとることは法律で禁止されています。そしてこのようなことをする貸金業者はまともな業者ではありません。

ほとんどの場合には生活保護や年金を本人に代わって受け取り、ほとんど本人の手元には渡さないで、自分のものにしてしまうのです。このような行為は前に述べたように違法な行為ですから、業者に対して生活保護受給カードの返還を請求することができます。

しかし、このようなことをする業者は非常に悪質な業者ですから、自分一人で返せと言いに行っても逆に危険だと思います。

貸金業者を監督する立場にある金融庁や各地の財務局、または都道府県の貸金業指導係に相談してから対応してください。

Q222年ほど前に知人からお金を借り、月々少しづつ返済していました。一応契約書も作りました。契約書には利息については何も書かれていません。契約の際にも利息の話はまったく出てきませんでした。

そこで私は無利息の借金だと思っており、先日元金の全額の返済が終わったところで手土産を持ってお礼がてら知人を訪ねたのです。

そうしたら、知人はまだ返済は終わっていない。返してもらったのは元金だけで、利息はまだだと言うのです。彼が言うには最低でも年5分の利息が発生しているから、その分の返済を請求するということのようです。意味がよくわからないのですが、そのような決まりがあるのでしょうか。

 

■A22

おそらく、年5分という利率から見て、あなたの知人は民事法定利息を取ろうというのではないでしょうか。しかし、この場合あなたは利息を支払う必要はありません

お金の貸し借りの契約は、知人・友人間での貸し借りであれば無利息が原則です。つまり、利息を付ける約束をした場合だけ、利息が発生し、利息の返済義務も発生するのです。そして、貸し主と借り主との間で利息を付ける約束をしただけで、利率について何の約束もしなかった場合には、民事法定利息である年5分の利率となります。

あなたの場合には、契約書に利息を付ける旨の記載がない以上、原則どおり無利息の契約であることが明らかです。この場合には後になってあなたが利息を付けることに合意すれば別ですが、合意がない以上は相手は利息を取ることはできないのです。

Q23つい1か月ほど前、給料日前になって手持ちのお金がなくなり、会社の同僚に3万円借金をしました。そのときに「返すのはいつでもいいよ。」と調子のいいことを言われたので、こちらも安心してそのうちに分割で返してやろうと考えていました。

そうしたら、2・3日して給料日になり、同僚から社内電話がかかってきて、「給料入っただろ、この間貸した3万円、今日全額返してくれ。」といってきたのです。そんなにたくさん給料をもらっているわけではなく、わずかな給料から3万円全額返してしまったら、今月も赤字になることは目に見えています。

分割にしてくれと言ったのですが、払わなければ上司に言いつけると言って怒っています。全額払わなければいけないのでしょうか。

 

■A23

全額払うしかありません。「返すのはいつでもいい。」という約束でお金の貸し借りをした場合には、要するに返済の期限を定めていなかったということになるのです。お金の貸し借りで返済期限を定めていなかった場合には、法律上は、貸し主は借り主に対して、契約成立後であればいつでも返済を求めることができるのです。

貸し主からの返済の請求があった場合には、請求のときから、借り主が返済するお金を調達してくるために必要な期間(相当期間)が経過したときが返済の期限となります。この場合の相当期間はそれほど長いものではありません。裁判になった例で裁判所が認めた相当期間は2日か3日程度、長くても1週間程度です。

つまりあなたの場合には、貸し主からの返済の請求があったのですから、2・3日以内に返済期限が来ると考えなければなりません。しかしこれはあくまで法律上の決まりですから、どうしても払えないというのであれば、もう1度相手に事情を説明して、何とかもう少し待ってもらうとか、分割返済にしてもらうとかお願いしてみてはいかがでしょうか。

Q24借金譲渡を受けたという男から突然電話がかかってきました。話をよく聞いてみると、私が7年前に貸金業者から借りたお金について権利を譲り受けたと言っているのです。証拠としてその貸金業者が私にあてた債権譲渡通知書という書類を持参していました。借りたお金は3万円ですが、それに7年分の利息がついて30万円余りを支払えと言うのです。

私はたしかに借りた後数か月後に利息分を含めて返済したと思うのですが、何年も経った今となっては領収書などはどこにいったかわかりません。

譲渡を受けたという男は、わざわざ取立てに来て手ぶらで帰るわけにはいかないから100円でもいいから払ってくれと言います。100円くらいくれてやろうかと思いましたが、どうも変だと思い直し、追い返しました。また取立てに来たらどう対処したらよいのでしょうか。

 

■24この事例の場合には、とりあえず事項による債権の消滅を主張してみましょう。貸し主が金融期間や貸金業者、またそうでなくても法人の場合には返済期限から5年、友人や知人からの借金の場合には返済期限から10年間、訴えの提訴などの裁判上の請求や強制執行など(時効中断事由)がなかった場合には、借金は時効によって消滅した債権は取り立てることができません。

気になるのは相手側が100円でもいいから払ってくれと殊勝なことを言ってる点です。これは悪質な連中が使う手で、時効にかかった借金を、借り主が1円でも払えば時効利益の放棄といって以後その借金について時効を主張できなくなってしまうのです。それを狙っているようです。

とりあえず時効による消滅を主張して1円も支払ったりしないことです。なお、時効中断事由があるなどして消滅時効期間が経過していない場合にはまず内容証明郵便で債務が存在しないから取立てをやめるように通知します。悪質業者の場合ほとんどがこれで来なくなります。それでだめなら債務不存在確認の訴えを提訴します。

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